いろんなもの、はきだすところ

女の子のアイドルとコスメをこよなく愛する87年生まれのWEBプロデューサーの記録。役に立つかはわからないけど、一生懸命息してる。

知るだけじゃなく体験をする映画 『オラファー・エリアソン 視覚と知覚』

 

なんとなくアートとか好きなひとに勧める

昔から空間というものに興味があった。だから、何か空間を使った仕事をしたいと思っていたことがあった。でもその時は、色々と調べることととかが足りておらず、そういう「空間にキラキラしたものがあって、人を魅了するもの」を何と呼ぶのか、そしてどこでどうやったら学ぶことができるのかさっぱりわからずだった2

今年の春、『メットガラ ドレスをまとった美術館』を観た。その時に初めて、そういう空間を作るものを「インスタレーション」と呼ぶことをしった。遅い、遅すぎる。

そこでようやくインスタレーションという言葉をしった私は、インスタレーション作家のドキュメンタリーが公開されるということで思わずくいついてしまった。それが今回観てきた『オラファー・エリアソン 視覚と知覚』だ。

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オラファー・エリアソンとは

1967年デンマーク生まれの芸術家。王立芸術アカデミア―で学び、現在はベルリンとコペンハーゲンを拠点に活動する。2003年にロンドンのテート・モダンで人口の太陽とキリを出現させた個展「The Weather Poject」を成功させ、世界中に衝撃を与えた。ヴェネツィアビエンナーレにも複数回参加し、欧州の主要な美術館で個展を開催。空間、光、水、霧などの自然界の要素を巧みに用い、観客を含む展示空間そのものに作用するインスタレーションを数多く生み出している。

※告知チラシより引用、抜粋。

5月に金沢に行ったとき、金沢21世紀美術館にいった。その時何の気なしにきれいだなあと思っていた入口のところの作品がまさにオラファーの2010年の作品だった模様。

 

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Colour activity house 2010というものて、何の気なしに写真まで撮っていた。こんな偶然あるのか・・・。ちょうど子どもの日ということもあって、小さい子たちでにぎわい過ぎていて、さらっとしか見れなかった。今思うととてももったいないことをした。

 

 

それぞれがアートを体験すること

今回の映画では、2008年にニューヨークのダウンタウンエリアで行われたNew York City Waterfallsに向けての一連の取り組みを中心に、日本の金沢21世紀美術館での展示に向けた取り組みや、2003年のThe Weater Projectの時の映像を用いながら、制作の様子を映し出している。

滝をつくる、どんなものなのだろうと思い、事前学習なしに映画をみた。率直な感想としては、きらびやかなものではないんだなあ、というのが一番最初の感想だった。鉄格子をくみ上げて水を流し、それを川に流す。ある意味、ただそれだけ。

でも、見ていくうちに、自然に対しての向き合い方、そしてアートで自然をつくりあげることの意味を少しずつ感じていくことができた。細部にこだわり、そして自然で起きているものを、どう人工的に再現するのか、そして何故再現をするのか、そんなことをオラファーの制作過程を通じて、感じることができたような気がする。

 

劇中では、我々観客に対して視覚の実験も行われる。これは、オラファーが展示作品に観客を巻き込むこと、観客を巻き込んでこそその作品がつくられるといった信念を持っているからだと推測している。何が人に動かすのか、そして見ている人が作品の参加者になるためには何が必要なのか、どういう仕掛けが必要なのか。そんなヒントもこの視覚の実験を通じて「体感」させてくれる。オラファーが大事にしていること、それを映画を通じて体験しながら観進めることができるので、観ているこちらも腹落ちしながら映画を楽しむことが出来るような気がしている。

 

体験をしないと生まれない感情や言葉があると思う。何年か前、文化庁メディア芸術祭に一人でいった。私のまわりは、そういうものを行く人が比較的多く、開始の2日後くらいにあった人も既に行っていて、2人でその話題でとっても盛り上がった記憶がある。それは、まずその空間に行くという行動を起こし、そしてその空間を自分なりに体験し、感じたものを持ったからこそ、感情や言葉がでてくるのだと思う。

 

ずっとの疑問、どこで学べるの?

それにしても、インスタレーションはどこでまなべるのか。美大とかのそういう授業とかもあるのかもしれないけど、どれだけ色んなものを見たか、そして自分の作りたいと思うものが明確かということが大事な様な気がしてならない。そうすることで、その自分が作りたいと思うものが何で実現ができるのかということに気づいて、そこから作品作りが出来るようになるのかなと思う。

正直なところ、きっと私がインスタレーション作家になることは今後できないと思う。でも、沢山のものを見て、体験し、人の作品の中に入ることで、これから仕事でインスタレーションに関わる機会が出てきた時に、私もその作品作りの一助を担えるかもしれない。仕事柄、そういう機会がないわけではないので。

次の作品との出会いも大切にして、沢山の作品に参加をして、色んなことを知って行こう。2017年11月5日まで、ヨコハマトリエンナーレ2017でも鑑賞ができるみたいだから、会期が終わる前に一回見に行ってこようと思う。

 

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